空港・トランジット・ロングフライト対策|焦らない空の旅 - フォルクフーグスコーラ留学

ヘルシンキ空港の待機スペース

はじめての渡航でも焦らないために

はじめての留学や慣れない海外渡航の道中では、想定していなかったことや不安要素が次々と出てくるはず。

現地、スウェーデンへの道のりは最低でも2日ほどかかります。その道中、空港や機内の過ごし方、中継地での乗り継ぎの不安をなくす準備はたくさんあります。

当日に少しでも不安なことを減らしておけるよう、渡航前にフライト関連の情報収集を万全に整えておきましょう。

本記事では、空港の中での手続きや乗り継ぎ、そして機内での快適な過ごし方のヒントを実体験ベースで解説しています。

この記事で分かること

✓ 空港内の準備に関する4つのポイント

✓ トランジットの基本情報と注意点

✓ 快適なフライトのヒント5つ

(所要時間: 約10分)

空港編:事前準備 4つのポイント

1. 必要な書類や交通情報はオフライン・データに

どこの空港でもフリーWi-Fiを利用することができますが、機内や日本を離れた後はインターネット環境が不安定になりがちです。
インターネットが使用できない時や書類紛失などを想定して、必要に応じた情報は出発前までにオフラインデータ化してスマホに保存しておきましょう。

オフライン・データの推奨例

  • 学生ビザの書類一式(スキャンしてPDF化)
  • 現地で使用する交通機関の時刻表・乗換え情報(スクショ)
  • トランジットする空港内のマップ
  • デジタル書籍 :事前にダウンロードしておく

筆者のケース

筆者の場合、念のため紙面の必要書類もコンビニでスキャンしPDF化していました。中継する空港によってはWi-fiが入りにくかったり、モバイルバッテリーの残量が少なくてスマホの充電ができないこともあったので、暇があったら見返したい情報などは事前にオフライン化するのが得策です。

2. オンライン・チェックインを活用する

最近では、搭乗の24時間前からオンラインで搭乗手続き(チェックイン)ができるようになっています。専用のQRコードさえあれば、機内に入るまでスマホひとつですべて完結です。

事前にスマホでチェックインをしておけば、受託手荷物を預けた後、そのまま保安検査場へ向かうだけになるので必ず活用しましょう。

筆者のケース

筆者は、前日にオンラインチェックインをしたおかげで当日は支度だけに集中でき、空港の受託手荷物カウンターでも荷物を預けて保安検査するだけで済み、かなり時間にも余裕が生まれ落ち着いて過ごせました。

3. 搭乗の2~3時間前に到着する

空港や手続きに不慣れな方は、搭乗時間の2~3時間前にはターミナルへ着くように調整しておきましょう。

基本的に、航空会社のカウンターは搭乗の1時間前に締め切り*、保安検査場は搭乗の20分前まで受け付けています。

混雑することが多く検査に時間もかかるので、最低でも出発時刻の1時間前までに保安検査・出国審査を済ますよう心がけましょう。

保安検査を先に済ませよう

保安検査場を抜けた後もコンビニや土産物店、自販機はあります。空港に着いたら早めに手続きを終わらせ、搭乗口のベンチでゆっくり待機するのがおすすめです。

*航空会社によってカウンターの営業時間が異なります。各公式ウェブサイトで確認しましょう。

4. 機内食の時間を考慮して食事をとる

長時間のフライトでは食事サービスがついています。大体搭乗して2時間ほどで1回目、離陸前に2回目の食事が提供されます。

空港到着後に食事をとりたい場合は、機内食の提供時間を考慮するとよいでしょう。食事の前後では機内のトイレが混みやすく長蛇の列になります。食べすぎや体調管理にも気を付けておきましょう

機内では水の支給がある

多くのフライトでは座席に水のペットボトルが支給されています。また、飲み物のサービスもあるため搭乗前に水を買う心配はいりません。

ただし、機内の水は、トランジットの機体に持ち込めないので事前に破棄する必要があります。

トランジット編:基本知識と注意点

続いて、トランジット(乗り継ぎ)について見ていきましょう。トランジットの基本情報から暇つぶしまでのヒントをまとめてみました。

トランジット=「入国しない国」での待ち時間

『トランジット、乗り継ぎ』という言葉をよく耳にすると思いますが、厳密にいうとトランジットは、中継国の空港を経由し、燃料補給等をして同じ飛行機に再度搭乗することを指します。異なる飛行機に乗り換える場合はトランスファーといいます。

乗り継ぎの際は基本的に中継国への入国はなく、空港内の乗り継ぎターミナルで待機します。手荷物は持ち歩きますが、預け荷物は乗り継ぎの飛行機へ自動で輸送されるので受け取りや手続きはありません。
(待機時間をあえて長時間確保し、入国手続きして観光することもできますがここでは割愛します)

経由地に着いてすること

チェックリスト

  • 前日にモバイルバッテリーを充電満タンにしておく
  • 空港に着いたらフリーWi-Fiを即オン
  • 次の便のゲートへ行き、位置と距離を確認

トランジットの空港に着いたら、案内板に沿って乗り継ぎターミナルへ移動しましょう。

空港は思った以上に広く、搭乗口まで数十分かかることも。着いたらすぐにマップで位置を確認しておきましょう。次の便の搭乗口の確認さえ済ませておけば、残りの時間は自由に過ごせます。

また、空港内のUSBポートが壊れていて使えないこともありました。モバイルバッテリーを持参する方は忘れずに本体の充電を済ませましょう。

中継国や航空会社によって再度 入国検査がある

トランジットの際に入国審査やビザが必要かどうかは、予約した航空会社や中継国のウェブサイトに記載されています。入国審査が必要な場合は保安検査もセットになっているので、時間がかかることをあらかじめて想定しておきましょう。

筆者のケース:入国審査"ある/なし"実体験

筆者がフィンエアー運航JAL便を利用した際(日本初ヘルシンキ経由)は、経由先で入国審査・保安検査がありました。

一時帰国時に利用したターキッシュエアラインズ(日本初イスタンブール経由)では保安検査のみで、搭乗口でパスポートと搭乗券(スマホ)を見せるだけでした。

待ち時間の使い方

空港内はコンビニやレストラン、免税店はもちろん、トイレも複数個所に設置されています。

待機できるベンチやソファも場所によってさまざまありますので、散策してみるのも楽しみの一つです。休憩場所はUSBポートが付いている席もあるので、電子機器を充電することもできます。

また、航空会社の会員サービスやクレジットカードの特典を利用してラウンジで過ごしてみるのも贅沢なひと時かもしれません。

ただし、早朝や深夜到着の場合、空港内の店やラウンジは閉店している場合があります。小腹がすいた時のために、手荷物にあらかじめ軽食を忍ばせたり機内食についてくるお菓子を取っておくとよいでしょう。

ロングフライト対策:快適に過ごす5つのポイント

1. 座席は中央列の通路側(端)を死守

機内の図解(エコノミークラス)

[窓] □□□|通路|☑□☑|通路|□□□ [窓]

□:座席
☑:推奨する座席

エコノミークラスの座席指定は、機内での移動ストレスがなくなる中央列の通路側を選びましょう。大型旅客機では、基本的に左右の窓側列(3席)、中央列(3席)の計3列になっています。

中央列は、中央席の人が離席する際に声を掛けられる確率は1/2で、家族連れや二人組が指定することも多く、離席の際に声をかけられないパターンが多いです。

一方で、窓側列はどの席に座っても、離席するときは必ず声掛けするか、声掛けされることになるので気遣いや疲れが溜まりやすいでしょう。

2. 機内で使う荷物はまとめて別にしておく

移動中に使用頻度の高いものは、すぐに取り出せるバッグを手荷物の中に用意しておくと便利です。

さらに、機内で使うものを最小限にまとめたバッグを足元へ置き、他はすべて頭上の荷物置きに収納しておけば、足元に十分なスペースができ、ゆっくり足を伸ばせますし疲れにくい体勢を取りやすいです。

筆者のケース

機内持ち込みの荷物は、リュックサックサコッシュの2つを使い分けていました

リュックサックの外ポケットにはモバイルバッテリー、マウスウォッシュ、クッキーなど、すぐ取り出せる大きなものを収納していました。

サコッシュは保安検査時のみリュックの外ポケットに収納しておき、中にスマホ、のど飴、ガム、カロリーメイト、2日分の常備薬、ポケットティッシュなどを入れていました。

3. 防寒用の羽織りがあると◎

季節や経由地の影響もありますが、機内は夏でもかなり寒く、ひどく乾燥もするので、防寒用の羽織は寒がりの方や冷えやすい女性に必須アイテムかと思います。

座席にブランケットは支給されますが、夏に渡航する際でも防寒用にカーディガンやパーカーなどをすぐ取り出せるようにしておくと安心です。

特にフード付きのものは、周囲の人が読書灯を付けた際や睡眠時にも周囲が気にならないのでおすすめです。機内に乗る前に、機内用バッグと一緒に羽織りも手元に置いておきましょう。

|寒くて乾燥する機内|

筆者は夏に渡航しましたが、当時日本は気温38℃でもちろん半袖を着ていました。機体が南極付近に差し掛かる頃、機内が冷えすぎてブランケットだけじゃ足りず、薄手のアウターを羽織ってもあまり暖かくなりませんでした。

機内の空気も乾燥していたので、翌日には風邪をひいてしまいました。中東経由の便に乗った際もやはり機内は寒かったです。

4. 体を締め付けない服装

オーバーサイズやウエストがゴムの衣服がおすすめです。長時間座り続ける上に食事をとると、体が疲れやすく腹部も圧迫されやすくなります。

筋肉や内臓を必要以上に緊張させないように緩めの服装にしておくと過ごしやすくなります。足元も脱着しやすい靴が良いでしょう。

5. 時々ストレッチ

長時間同じ体勢でいると、足が疲れてむくんだり痛みが出てきやすいです。エコノミークラス症候群*の予防のためにも、定期的に水分補給して体勢を変えたり、通路に出て伸びやストレッチをしましょう。
トイレのタイミングなどで数回席を立つのが、自然な運動になっていいかもしれません。

*エコノミークラス症候群…長時間同じ体勢のまま水分や食事補給をせずにいることで血栓ができ肺に詰まる病気

|同じフライトの周りの人たちは・・|

あくまで筆者の所感ですが、当時搭乗した多くの日本人のほとんどは上下ジャージ+ネックピロー完備で乗り込んでいたのが印象的でした。

ロングフライトに慣れていそうな方たちは直前の待機スペースでも入念にストレッチや運動をしていて、女性の服装はノーメイク+眼鏡+帽子が多かったです。

一方で海外の方たちはカジュアルないつも通りの服装からきちんとおしゃれをしてばっちりメイクをしている人まで千差万別でした。座席では足元にあえてリュックを置いて足置きにしている方も多くいました。

渡航に関するQ&A

Q: どんな服装で渡航しましたか?

A: 

筆者は秋学期スタートの留学で、夏に渡航→初夏に帰国でした。当日、日本は気温40℃、現地は12℃で、行きは半袖+ワイドパンツ、ウインドブレーカー、スニーカーでしたが、アウターが薄すぎて風邪をひきました。

帰国時、現地は5℃、日本は20℃で、薄手の長袖セーター(中に薄手の長袖カットソー)、ワイドパンツ、厚手ニットカーデ、スニーカーでした。

現地が冬並みに寒かったのでしっかり重ね着しておき、帰国時の日本の蒸し暑さに合わせてセーターやカーデを脱げるように工夫しました。

Q: 渡航時にトラブルはありましたか?

A: 行きの飛行機の到着が遅れ、乗り継ぎが本当にギリギリでした。

乗り継ぎまでに2時間半しかないフライトで不安はありましたが、出発と到着が30~40分程遅れ、経由地の保安検査がかなり混んでしまいました。

保安検査を通過した時には、次の飛行機の出発まであと10分。乗り継ぎゲートが一番端にあり、ファスナーを開けたままリュックを背負って全速力で走りました。

途中で荷物がリュックから落ちたりして、機内に入ったのは出発の1分前でした。乗り遅れていたらと思うと、今でもゾッとします。

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