到着後の通信・移動手段|すぐに使えるポイントまとめ - フォルクフーグスコーラ留学

イェーテボリ空港内の建物

STEP4 モバイル通信・移動手段を確保しよう

空の長旅が終わったら、残すは”現地の交通機関で目的地へ移動する”のみ。これから始まる新たな住まいまであと少しの辛抱です。

実は、渡航前に現地の細かな情報を調べて準備するのは至難の業。スウェーデン語がまだ堪能ではない私たちにとって、本当に知りたい”頼れる”情報を探すことは中々できません。

当サイトでは、渡航前の不安を少しでも解消できる”すぐに使える実用的な情報やヒント”をまとめていますが、本記事では渡航後に誰しもがまずは直面する2つの課題とその解決策を詳しく解説していきます。

渡航前にしっかり準備ができるように、または準備が間に合わなくても出発当日に対応できるように、この記事を参考にしていただけると幸いです。

この記事で分かること

✓ Google Mapを使った経路と交通機関の調べ方

✓ スウェーデンの公共交通機関の種類

✓ 現地の交通系アプリの探し方・使い方

✓ 現地SIMの使い方、おすすめブランド

✓ 現地移動・モバイル通信に関するQ&A

(所要時間: 約15分)

現地の空港を出る前にすること

現地到着後に立ちはだかる2つの課題、それはインターネット通信移動手段の知識です。

デジタル社会の先進を行くスウェーデンでは、モバイル通信なしにバスや電車、タクシーに乗ることができません。現地の空港に降り立った後は、長いフライトで疲労困憊の体を少し休めつつも、空港内のフリーWi-Fiをフル活用して次の準備をしましょう。

まず直面する課題はこの2つ

現地の空港を出る前にすべきことは、たった2つです。この2つさえクリアすれば、もう怖いものはありません。安心して空港を離れ、現地移動へ切り替えられるでしょう。

  1. 次の目的地(新居)へのチケット購入
  2. 現地SIMの購入と設定

それでは早速、上記2つの項目を一つずつ見ていきましょう。

1. 次の目的地(住まい)までのチケット購入

さて、スウェーデンの公共交通機関を利用するには、原則としてそれぞれの公式サイトや専用アプリにて事前予約やチケット購入する必要があります。

空港のインフォメーションセンターへ相談すれば、行き方やどの交通機関を使えばいいか教えてくれますが、時刻表次第では長時間待機になったり、または乗換えがぎりぎりになったりとトラブルが起きやすいです。

渡航前に自力で空港から最終目的地までの経路と交通を下調べしておくことをお勧めします。特に都市郊外や田舎の学校になるほど交通機関の本数が減るので、事前準備が肝心です。

【Google Map】次の目的地までの経路と交通機関の調べ方

Google mapの「経路案内」で空港から住まいまでを検索します。次に「公共交通機関」タブに表示される結果をタップすると、交通の詳細が出てきます。

その最下部にある「交通機関情報」をさらにタップすると運営元を確認できます。

  1. 「経路案内」… 出発地:空港名、到着地:寮の住所
  2. 検索結果の「公共交通機関」タブ… 任意の結果をタップ
  3. ➡ ✓経路、乗り物、運行時刻の情報GET

  4. ③の最下部「交通機関情報」をタップ
  5. ➡ 運営元の名称、URL、電話番号の情報GET
    App storeまたはGoogle Playで検索し、アプリをダウンロード

乗車アプリのヒント—探し方・使い方

路線バス・電車・トラムは、各自治体ごとに専用アプリがあり管理されています。
例えば、首都があるストックホルム県内は『SL』、ヴェストラ・イェータランド県内(第2の都市イェーテボリのある県)は『Västtrafik』、スコーネ県内(第3の都市マルメがある県)は『Skånetrafiken』など、大体自治体の名前を捩ったアプリ名になっています。

チケットは移動距離(所要時間)ごとに価格ゾーンが設定されていて、購入と同時に有効時間がカウントダウンされていきます。同ゾーン間は0分になるまでに何回でも乗車することができます。

路線バス・トラムや長距離バスに乗車する際は、時間または期日内に乗降口のリーダーにチケットのQRコードをかざすか、ドライバーにQRコードを読み取ってもらいます。

電車や高速鉄道は、ほとんどの駅で改札がないのでそのまま乗車します。着席後に”もぎり”スタッフが回遊しに来るタイミングでQRコードやチケットの画面を見せます。

オンラインチケットのイメージ画像

公共交通機関の種類と特徴

スウェーデンの主な公共交通機関は、路線バス・電車・トラム(路面電車)、長距離バス、高速鉄道などがあります。また、スウェーデンのタクシーは日本と違って完全に事前予約制で、1週間前に予約しないと配車できない場合が多く、金額もかなり高価です。

都市部または空港近郊に住む予定の方は、最低限、路線バス・電車の種類さえ押さえておけば問題ありません。

一方で、郊外や地方、田舎エリアに住む予定の方は、路線バス・電車に加え、長距離バス(FLIX BUSがおすすめ)や高速鉄道(SJ)での長距離移動になる場合があります。

長距離バスや高速鉄道は、時間帯によって満席が続いたりチケット代が大きく変動するので、できるだけ早めに予約するとよいでしょう。

交通機関の種類まとめ
交通機関 利用方法 注意事項
路線バス・
電車・トラム*1
乗る直前にチケット購入
※交通遅延があるので購入タイミングに注意
・時間制チケットで乗車直前に購入する
・乗り物の種類に関わらず1つのアプリで購入が完結できる◎
長距離バス
(FLIX BUS)
数日~数週間前 または 乗る直前にチケット購入 ・時間帯によって直前に満席の可能性がある
・座席指定(有料)推奨*2
高速鉄道
(SJ)
数日~数週間前 または 乗る直前にチケット購入 ・時間帯によって直前に満席の可能性がある
・座席指定(有料)推奨*2

*1…地方自治体ごとに専用アプリがあり、基本的にバスも電車も同アプリ内でチケットを購入できる
*2…座席予約しなくても空席があれば座れますが、空席が予約席かどうかは乗車時に判断できません。逆に乗客が先に自分の予約席に座っている場合は、声を掛ければ退いてもらえます

2. 現地SIMの購入と設定

現地SIMとは、スウェーデン国内で販売しているスマホ用のSIMカードを指します。

スウェーデンのモバイル通信は、日本のモバイルキャリア同様、スマホ本体にSIMカード(物理SIM)を差し替えるか eSIM (eSIM対応スマホでオンライン契約する)で切り替えれば、すぐに利用することができます。

現地SIM(物理SIM)は空港や駅構内のコンビニ(Pressbyrån/プレスビーロン や セブンイレブン)にて5~600円くらいで購入できます。空港のコンビニで見つけられない場合でも、電車やバスの駅、ターミナルに併設されているプレスビーロン等で取り扱っています。

【重要】現地SIM使用時の注意点

⚠️ 注意:現地SIMに入れ替えると、日本の電話番号・SMSが使えなくなります(デュアルSIMを除く)

影響を受けるもの:

  • ❌ 日本の電話番号での通話・SMS
  • ❌ SMS認証(クレジットカードのワンタイムパスワードなど)
  • ✅ LINEやWhatsAppなどのアプリは引き続き利用可能

対策:クレジットカードの認証方法を変更

渡航前に、クレジットカードのワンタイムパスワードを SMS認証から専用アプリ認証に変更しておきましょう。

*利用アプリの詳細は各カード会社ウェブサイトで確認してみてください。

例:三井住友カードの場合
→ Vpassアプリをダウンロードし、「ワンタイムパスワードアプリ認証」に変更

デュアルSIM対応スマホをお持ちの方へ

デュアルSIM対応スマホとは、 2つのSIMカード(物理SIM+eSIM など)を同時に使えるスマホのことです。

メリット:日本の電話番号を残したまま、現地SIMも使える

対応機種(例):iPhone XS以降、Google Pixel 3以降など

設定方法:スマホの「モバイル通信」設定から、「主回線」(日本のSIM)と「副回線」(現地SIM)を切り替える

注意:デュアルSIMの設定方法は機種によって異なります。渡航前に自分のスマホが対応しているか確認しておきましょう。

おすすめの現地SIM『Comviq』

安くて確実な現地SIM:おすすめはComviq

スウェーデンにもモバイル通信会社はさまざまありますが、筆者のおすすめはネオンピンクでド派手な見た目の『Comviq(コンヴィック)』です。

初めての土地で前も後ろも分からず不安な状況でも、派手な見た目ですぐ見つけられて購入でき、ワンタップでプランをチャージできる、というのがオススメする一番の理由です。(もちろん5G対応)

視認性抜群なネオンピンクのカードは、コンビニのレジカウンター付近、大体カードラックにハンギングされていることが多いです。

Comviqをおすすめするポイント4つ

  1.  派手なカードデザイン=コンビニですぐ見つかる
  2.  通信速度が安定していて速い
  3.  充実したお手頃価格のプラン
  4.  専用アプリで簡単にチャージできる

専用アプリで楽々チャージ

Comviqはスマホ販売やブロードバンド通信、モバイル通信のサブスクリプションも提供していますが、今回紹介するのは『Kontantkort (Prepaid card)』というチャージ型の利用方法です。サブスクのような自動購買ではなく、必要な時に必要なプランをチャージできます。

使い方はとても簡単で、カードに記載されている利用開始方法に沿って登録していけば、わずか数分で使用できるようになります。

登録時にSocial security numberの入力が必須になっていますが、非スウェーデン国民の場合はパスポートナンバーで認証することになります。
(数年前までは認証なしで即使えたようですが、2025年時点では認証しないと利用できません)

チャージの手順

※Wi-fi環境で行ってください
Google翻訳アプリのカメラ機能でスクショ画面を翻訳すれば操作しやすいですよ。

  1. 専用アプリをダウンロードする
  2. SIMカードのシリアルナンバーを入力する
  3. パスポートで本人確認を済ませて登録手続きをする
  4. SIMのアクティベートを完了する
  5. アプリを開き、電話番号を追加する
  6. 『Tanka』というメニューから好きなプランを選んで購入する

参考までに、eSIMの利用方法についてもComviqの公式ウェブサイトに記載があるのでリンクを付けておきます。
*eSIMについての概要ページは英語です

おすすめのチャージプラン

おすすめは『Fastpris Mini(3GB/30日間)』99SEK(約1,560円)です。

まずはこのプランを購入すれば、インターネットも国内通話も最低限使えるようになります。

Comviqはとにかくチャージプランのバリエーションが豊富です。最初は種類がありすぎてどれを選べばいいかわからないと思いますが、学校や寮ではWi-fi環境が整っているので、大容量のプランを買う必要はありません。

プラン一覧を見てみたい方は、一度Comviqの公式ウェブサイトをチェックしてみてください。Google Chromeアプリで閲覧すると日本語翻訳されたページを読めます。

以下リンク:スウェーデン語のページが別窓で開きます)

海外ローミングやポケットWi-Fiは必要?

現地到着後のインターネット環境の確保として、事前に海外ローミング(国際ローミング)やポケットWi-Fiを契約を検討している方は少なくないと思います。

あくまで実体験に基づく筆者の所感ですが、海外ローミングやポケットWi-Fiを契約する必要はありません。事前に必要な情報をチェックし準備さえしていれば、空港や駅、カフェ等のフリーWi-Fiだけで十分事足りますよ。

\ 筆者の失敗談 /

実は、筆者は念のためスマホキャリアの海外ローミング(5GB/7日間:約7,000円)を購入して渡航しました。
しかし、いざ現地に着いてもTelenorの3G回線にしか繋がらず……。電車のチケットを買えずに乗りそびれてしまい大慌てでした。(回線への事前知識も不足していたと思いますが…)

その後すぐにプレスビーロンで現地SIMを手に入れられたので、結果として海外ローミングを利用することはありませんでした。

\ ネットに繋がっても電波が悪い場合 /

もしも海外ローミングやポケットWi-Fiを利用し電波が悪くて状況が改善されない場合、スマホ設定画面の「モバイル通信」から電波の強いネットワークを選んで再接続すると解消されることがあります。

現地移動のQ&A

Q: アプリストアで検索しても現地のアプリが出てきません。

A: スマホのアカウント設定の「国」をスウェーデンに変更してみてください。

交通系アプリは原則、基本的にアプリストア内を検索すれば、どの国からもダウンロードすることができます。

もしも検索結果が出てこなかったりダウンロードできない場合は、Apple IDやGoogleアカウントなどの国設定を「スウェーデン」に変更してみてください。

Q: 現地移動の注意点やポイントはありますか?

A: スウェーデンでは右側通行で、車は基本的に左ハンドルです。

道路を渡る際は、車道が日本と逆なので気をつけてください。また、路線バスは出入り口が複数個所あり、入り口付近にQRリーダーが付いているので、基本的にどこから乗ってもチケットの読み取りができます。

モバイル通信のQ&A

Q: 現地のモバイル通信はほかにもありますか?

A: もちろんあります。

主要ブランドは通信速度が速いと言われている順に「Telia(テリア)」、「Tele2(テレツー)」、「Telenor(テレノール)」、「Tre(スリー)」です。

格安プランが多いのは「Comviq」、「Hallon(ハロン)」、「Vimla(ヴィムラ)」などがあり、Hallonはプリペイドカードの販売がありますが、Vimlaはサブスク制です。

ComviqはTele2回線を利用していて高速と言われています。HallonはTre、VimlaはTelenorがそれぞれの回線元となっています。

Q: 現地SIMとデュアルSIMどちらがおすすめですか?

A: 個人的には現地SIMです。

デュアルSIMは、SIMの切替えなしに日本の番号も使用できて便利ですが、バッテリー消耗が激しいのがネックと思っています。

学校ではずっとスマホに頼りきりですぐに電池が減ってしまいますし、人とのやり取りはLINEなどインターネット経由で十分だったので、筆者は現地SIMを選びました。

Q: 物理SIMとeSIMはどちらがおすすめですか?

A: SIMカードの差し替えがないのでeSIMが楽と思います。

筆者は当時eSIMの知識がなく、調べる余裕がなかったので物理SIMにしましたが、eSIMの手順はカードの抜き差しがないだけで物理SIMと同じなので、あまり違いはなさそうです。

ちなみに日本で先にeSIMを購入しても、スウェーデンに入国しないとアクティベートができないので、主な設定は現地に着いてからになるでしょう。

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